5月14日水曜日。曇り空!今日は瀬戸大橋を渡っています^^。
伝統の家具づくりに取り組んでおられる、株式会社モリシゲの『春の新作展示発表会』におじゃましました。
モリシゲ家具は、伝統の漆塗りのイメージが強かったのですが、モダンなスタイルの家具も多く、その中にも漆の技術を盛り込む独自のスタイルが確立されていて、かっこいい家具がたくさんありました。
でもやはり・・まずは漆塗りについてです!!
正直、漆塗りの知識の乏しい私にとっては感心しきりの見学でした。塗りの種類の豊富さ・色の深さ・細工の細かさ・工程の複雑さ・職人さんのこだわり・そして何より美しさ。座卓表面の彫りをのぞきこんだら、そこに自分の顔が映りこみます。まるで鏡のような光沢の仕上がりでした。
漆は一日に一度しか塗れず、熱では乾かないので湿度の整った部屋で一日寝かせて定着させるという説明を伺い、一作品を完成させるのに短いものでも3ヶ月はかかると聞いて、大変貴重な日本の伝統工芸ということを再確認しました。輪島の漆塗りも有名ですが、今はほとんどが分業制になってきているとのこと。
でも、モリシゲの家具は全工程、モリシゲの職人さんの手によって仕上げられているのだそうです。ですから、自分のこだわりの家具をオーダーでお願いして作っていただくことも可能です。今日私たちに丁寧に説明して下さった営業の黒田さんがきっと要望にこたえてくださいます^^。
漆塗りの種類について紹介したいのですが長くなるので写真の家具を見てください。
引き出しの一つ一つが全て違う塗りの手法で仕上がっています。手法によって塗りの厚みが違うのでそれを合わせるのに技術が必要だそうです。価格は少し高め?と思っていましたが、漆塗りの奥を知った今に至っては、むしろ・・安いなぁ。とおもいます^^。
気に入った一品をそばに置いておきたいなぁ~と思いました。
漆工房を見学させていただきました・・。漆塗りに使う道具が展示されています!
漆塗りの家具には繊細な彫刻が施されています。この一彫一彫が彫漆の職人さんの技術です。細かい作業ですから見ているこちらが緊張します^^;。簡単な下絵の上に、どんどん彫っていかれます;;これが熟練技なんですね。
そして、先ほどまるで鏡のような仕上がり・・と書きましたが、それはこの磨きを担当してくださる職人さんの技術です。
いろいろな磨きの工程を経て最後に、鹿の角の粉を使って、手の掌や指先で丁寧に磨き上げていくそうです。布や綿で磨くよりもきめが細かいので漆の表面が綺麗に仕上がるそうです。結構力強く磨いておられました。本当に根気のいる仕事です。
工房を出たところに漆の木がありました。
はじめて見ました。手を触れたい衝動に駆られましたが、やはり『触らないでください』の注意が~^^;。
最後に・・今回見学させていただいたことで、漆塗りの家具に対する興味が多いに高まりました。そして、漆塗りの技術をうまく取り入れたモダンなリビング家具を知りました。そして、手作業で仕上げるからこそ可能になる細かい仕立てを見ることができました。人の手が創り出す家具の美しさ、素晴らしさをよく知り、それを大切に育て続けてきた(株)モリシゲの家具を、ブログ読者の皆様に知っていただきたいと思いました。
新作のカタログが、もうそろそろ出来上がってアトリエMMに到着します。皆さんも是非ご覧ください!。そしてお気に入りの家具に加えてくださいね。
今回も読んでいただいてありがとうございました。